「好き」の伝播

私は最近、漫画『ONE PIECE』にハマっています。

自分が子どもの頃から大人気であったのにも関わらず、今、ハマっています。

きっかけは、はらっぱによく来る子が「面白いから観たほうがいいよ!」と推してくれたことでした。

これでもかというぐらい単純明快な理由ですが、私にはこれで充分で、ここ一週間で300話(巻数にして30巻ほど)を読み終えました。

 

日々はらっぱで過ごしていると、こんな感じで他の子の「好き」が伝播することがあります。

そしてこれは私に限った話ではなく、よく来る子の多くに言えることなのではないかと感じています。

 

例えば、昨年の夏には、とある子が『麻雀』を教えてくれました。

その子の熱量はすごくて、しかも教え方が上手だったのもあり、あっという間に「麻雀ブーム」が来ました。

幼稚園の子から大人の方まで、様々な人が一緒になって同じテーブルを囲む、その光景がなんだか異質で面白かったのを今でも覚えています。

そんな麻雀は、今でもよく行われていて、確実に「好き」が伝播しています。

 

他にも、オリンピックの時期には『卓球』が流行って、マイラケットを買ってやりこむ子もいました。

また、私が元野球部であることを子どもたちが知ると『野球』が盛んに行われるようになり、毎日のように「はらっぱスタジアム」で子どもたちによる試合が開催されていました。

 

最近でいうと、『アスレチック鬼ごっこ』が熱く、いろんな子が参加しながら、はらっぱならではの追加ルールができながら、楽しんでいる様子が印象的です。

(↑この追加ルールがまた面白くて、【足をつかなければOK】という解釈からか、自転車に乗るのがアリになったり、靴の裏にテープで葉っぱを貼り付けて走ってみたりと、カオスなルールになったりもしています。笑)

 

 

目まぐるしく変化する遊び場の中では、その場にいる子やその気分、その時の天候、遊具の状態などに合わせて、子どもたちが「やること」「やってみたいこと」「できること」も変化していきます。

そんな環境下で、一人の「好き!」という気持ちや「やりたい!!」という感情が、多くの子に伝わり、広がっていくことは、色々な子が集い、共に遊ぶこの場所ならではの文化だなぁと思います。

そして、そんな中で少しずつ「自分の好き」と「他人の好き」を擦り合わせていきながら、自分の中の「好きなもの」を拡張していってほしいなとも思います。

 

おもちゃ箱が大きければ大きいほど、たくさんおもちゃがあればあるほどワクワクするように、自分の好きなことが多ければ多いほど、幸せな時間も増えていく。私はそう思います。

なにより、好きなことをしているときの子どもたちの笑顔は、宝石よりも眩しく輝いているので、そんな楽しい経験をたくさんしてほしいなと思っています。

 

 

そして、子どもたちの「好き」が一堂に会する場が、7/2425に行われる「はらっぱサマーフェスティバル」です。詳細は追ってFacebook等でご連絡すると思いますが、「好き」を伝播されに乳幼児親子さんも、小中高生も、地域の方々もぜひいらしてみてください。

 

 

(プレイワーカー りゅう)

写真は、今年の夏も大人気で、一週間ほどでなくなった「ヤマモモ」の実で幼児さんが作ったジュースです。

 

幼児さんから小学生の子まで、一生懸命木に登って採って食べるヤマモモの実はさぞ美味しかったことでしょう。